「ちゃんと寝たはずなのに朝がつらい」「夜になると頭が冴えてしまう」そんな経験はありませんか? 睡眠は“気合”や“努力”で改善するものではなく、脳が眠りやすい状態になっているかどうかが大きく影響します。
2025年11月8日の「シューイチ」では、睡眠研究の第一人者・柳沢正史さんが、日常の中で眠りの質を上げるための習慣を紹介します。
ポイントはとてもシンプルで、特別な道具や難しい知識は不要です。
朝に光を浴びること。
夜は光を減らすこと。
そして、眠れないときは無理に寝ようとしないこと。
この記事では、柳沢正史さんの考える「科学的に眠りやすくなる睡眠法」を、わかりやすくまとめました。今日から取り入れられる内容なので、ぜひ参考にしてみてください。
柳沢正史の睡眠法の結論|“光”のコントロールが鍵

睡眠の質を決める最も大きな要因は、朝と夜の“光”です。
朝に光を浴びると体内時計が整い、夜に自然な眠気が訪れます。
反対に、夜に強い光を浴び続けると、脳は昼間だと勘違いしてしまい、眠気が来なくなります。
そしてもう一つ重要なのが、眠れないときは無理に布団で粘らないこと。
眠気には波があるため、焦らず「波が来るまで待つ」ほうが結果的にスムーズに眠れます。
結論:睡眠は「光」と「眠気の波」の扱い方で変えられる。
なぜ光が睡眠を左右するのか|睡眠は「脳のスイッチ」で決まる
体内時計は“朝の光”でリセットされる
朝に太陽光を目から取り込むと、脳は「今は朝だ」と判断します。
ここから約14〜16時間後に自然と眠気が生まれるため、朝の光は“夜の眠気の準備”とも言えます。
夜は“暗さ”が眠気を作る
スマホやPCの強い光を顔の近くで浴びると、脳は「まだ昼」と勘違いします。
眠れない・寝つきが悪い原因の多くは夜の光にあります。
「眠れない=失敗」ではない
眠気は波のように強くなったり弱くなったりします。
眠れない時は、一度ベッドから出て、眠気が戻るのを待つとスムーズに眠れます。
柳沢正史の睡眠法|今日からできる具体的な習慣

① 起きたらすぐに光を浴びる(まずは2分でOK)
朝に光を浴びることは、柳沢さんが何度も繰り返し伝えている「一番効く習慣」です。
といっても、いきなり散歩したり、特別なライトを買う必要はありません。
起きて、カーテンを開けて、窓際に立つだけでOKです。
子どもがいる、時間がない、天気が悪い日……そういう日でも大丈夫です。
外に出なくても、窓際の光はしっかり体に届きます。
曇りの日でも、屋内照明の数倍の明るさがあります。
もし、朝が苦手で動けないときは、
- 目が覚めたら、まずカーテンを開ける
- 顔を洗う前に、窓際に30秒だけ立つ
- ベランダに出られる日は、深呼吸を3回だけ
「生活動作とセット」にすると続けやすくなります。
大切なのは、完璧ではなく「毎日少しだけ」です。1分でも続けると、徐々に体内時計が整っていきます。
② 寝る前1時間は光を弱くする(スマホは「距離」を離すだけでも違う)
夜は、脳が「そろそろ眠る時間だ」と判断できるように、明るさをゆるやかに落としていくことが大切です。
ただ、「寝る前はスマホ禁止」と言われると、逆にストレスになってしまいますよね。そこで柳沢さんが強調しているのは、
・明るさを弱める
・顔から離す
この2つだけでも、睡眠はかなり変わります。
- スマホは顔の前ではなく、テーブルに置いて操作する
- 部屋の照明を「昼白色 → 暖色」に切り替える
- 天井のライトではなく、間接照明にする
「絶対に見ない」ではなく、「光を弱くして、距離を取る」という柔らかい工夫が無理なく続けられます。
③ 眠れないときは無理にベッドで粘らない(“眠気の波”を待つ)
「早く寝なきゃ」と思うほど、脳は覚醒してしまいます。布団の中で焦る時間が長いほど、眠れなくなる負のループに入りやすくなります。
柳沢さんの考え方はとてもシンプルです。
眠れないときは、いったんベッドから出てOK。
- 小さな灯りで短い読書(SNSや動画は刺激が強いので避ける)
- 白湯を一口飲む
- 深い呼吸をゆっくり5回
- 背中や首を軽く伸ばす
「眠る準備をやり直す」ようなイメージです。
そして、眠気の波が戻ったら、そっと布団へ。
眠れない夜があっても、それは“失敗”ではありません。波が来るのを待てたら成功です。
柳沢正史とはどんな人物?|睡眠研究の第一人者
覚醒を調整するホルモン「オレキシン」を発見した生理学者。
筑波大学 WPI-IIIS 機構長。
ラスカー賞受賞。
「睡眠は脳が生きるための機能」という視点が一貫しています。
もっと深く知りたい人へ|おすすめ書籍
『快眠法の前に今さら聞けない睡眠の超基本』は、「なぜ眠るのか」「なぜ眠れないのか」をやさしく整理できる入門書です。
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まずは基礎から整えたい人や、自分の不眠の原因を知りたい人におすすめ。
まとめ|睡眠は“脳の準備”で決まる
朝に光を浴びる / 夜は光を弱くする / 眠れないときは無理に寝ない
この3つを意識するだけでも、睡眠はゆっくりと整っていきます。
完璧より「続けられるペース」を大切に。

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