宝塚歌劇団・月組で活躍した君島憂樹(蘭世惠翔)さんが、2023年に退団しました。
「なぜ退団を決意したのか」「今どんな活動をしているのか」をこの記事でまとめます。
身長や役柄など宝塚特有の制約、本人の前向きな挑戦、母・君島十和子さんとの絆、そして2025年最新の舞台やSNSでの活動まで、退団理由とその後の歩みを徹底解説します。
君島憂樹とは?プロフィールと宝塚での活躍
引用:君島憂樹Instagramより
君島十和子の娘として生まれた華やかな家庭背景
美容家であり元女優の君島十和子さんと、実業家の君島誉幸さんの次女として生まれた君島憂樹さん。
幼いころから上品で落ち着いた雰囲気を持ち、「十和子さんの娘」として注目されてきました。
しかし、彼女は母の名に頼ることなく、自らの夢を追いかけていきます。中学卒業後、宝塚音楽学校を受験し、見事に合格。厳しいレッスンと規律の中で、確かな演技力と表現力を磨いていきました。
宝塚音楽学校から月組へ、華やかなデビューと受賞歴
2019年に宝塚歌劇団105期生として入団し、初舞台は『オーシャンズ11』。
同期には人気娘役の星空美咲さんなどが名を連ねる中、彼女は「蘭世惠翔(らんぜ・けいと)」の芸名で活動をスタートします。
長身でスタイル抜群のビジュアルと、芯のある低音ボイスで男役として頭角を現し、月組配属後は『I AM FROM AUSTRIA』『桜嵐記』などの主要作品にも出演。新人公演では存在感ある演技で注目を集め、ファンの間でも「これからのスター候補」と期待されていました。
芸名「蘭世惠翔」に込められた思い
芸名の「蘭世」は優雅さと華やかさを、「惠翔」は“恵みを受け、翔ぶ”という意味を持ちます。
この名前には、「周囲からの恵みを大切にしながら、自分の力で羽ばたいていく」という彼女の信念が込められており、その後のキャリア選択にも通じる象徴的な名でした。
男役から娘役へ──異例の転向と新たな挑戦
入団から3年目、彼女は大きな決断を下します。
それが「男役から娘役への転向」です。
これは宝塚でも珍しいキャリア転換であり、本人にとっても大きな覚悟が必要だったはずです。
きっかけは2022年の新人公演『エリザベート』。この作品で彼女は娘役として出演し、「新しい表現の可能性を感じた」と語っています。
以降は娘役として再スタートを切り、女性らしい所作や声のトーンを磨き直す努力を重ねました。
彼女の転向は、「自分の可能性を狭めたくない」という前向きな挑戦であり、退団後の活動にも通じる“変化を恐れない生き方”の原点といえるでしょう。
君島憂樹の退団理由|本人が語った“新しい生き方”への決意
「特定の目的ではなく、自分を試したい」──退団発表時の言葉
君島憂樹(蘭世惠翔)さんが宝塚歌劇団を退団したのは、2023年10月。
公式発表の際、彼女は「特別にやりたいことがあるわけではなく、自分自身を試してみたい」とコメントしました。
この言葉には、“新しい世界に身を置き、自分がどこまで通用するのかを確かめたい”という率直な思いがにじんでいます。
トップスターを目指す道を歩みながらも、組織の中での限界を感じ、自分の意志で一歩を踏み出した彼女の姿勢は、ファンからも「潔い」「彼女らしい」と称賛されました。
身長と役柄のはざまで見えた“構造的な壁”
君島さんの身長は167.5cm。
宝塚の男役としてはやや小柄、娘役としては高身長という“中間的なサイズ”でした。
そのため、男役として舞台上で映えるにはやや不利であり、娘役に転向しても相手役とのバランスに制約があったといわれています。
特に宝塚では、身長や立ち位置の美しいバランスが作品の完成度に直結するため、これは個人の努力だけでは乗り越えにくい現実でした。
それでも彼女は、与えられた役柄に誠実に向き合い、丁寧な演技で評価を高めていきます。
しかし、次第に「宝塚という枠の中ではできることが限られている」と感じるようになったのかもしれません。
娘役転向の経験がもたらした“気づき”
男役から娘役へと転向した経験は、彼女に大きな学びを与えました。
それまで培ってきた“強さ”に加え、女性らしい柔らかさや表現の幅を追求する中で、彼女は「自分にはまだ知らない表現の可能性がある」と実感したといいます。
この変化が、退団の決意にもつながったと考えられます。
宝塚の枠を越えて舞台や映像など新しい表現の場に挑戦するには、退団という選択が避けられなかったのです。
彼女にとって“退団”は「やめる」ではなく、「次の自分を見つける」ための転換点でした。
家族の支え──母・君島十和子の言葉
退団発表後、母の君島十和子さんは自身のインスタグラムで「よく頑張ったね」とコメントを投稿。
宝塚という厳しい世界で努力を続けてきた娘に対し、惜しみない愛情と誇りを示しました。
また、十和子さんはテレビ番組『徹子の部屋』でも「本人が選んだ道だから、心から応援しています」と語っており、母としての理解と信頼の深さが伺えます。
華やかな家族の中にあっても、君島憂樹さんは“親の名前ではなく、自分の意志で生きる”という姿勢を貫いています。
ファンに残したメッセージと“清々しい幕引き”
退団公演『応天の門/Deep Sea-海神たちのカルナバル-』の千秋楽では、涙を見せることなく笑顔で挨拶した君島さん。
「この経験は一生の宝です」と語り、ファンへの感謝を伝えました。
多くの宝塚ファンが惜しむ中、彼女はあくまで前向きな姿勢でステージを去り、新たな人生を歩み始めます。
その姿勢からは、“舞台人としての誇り”と“次の挑戦への覚悟”がしっかりと感じられました。
彼女にとって退団は、夢の終わりではなく、表現者としての第二幕の始まりだったのです。
憶測される背景|身長・役柄・制度面の現実
男役トップに必要な身長基準と167.5cmの“壁”
宝塚の男役トップスターは、概ね170cm以上の高身長が理想とされます。
舞台上で娘役をリードし、スーツ姿で映えるバランスを保つためです。
君島憂樹さんの身長167.5cmは、平均よりわずかに低く、男役としてはギリギリのライン。
実力や人気があっても、物理的なバランスが配役や役柄の幅に影響を与えてしまうのが現実でした。
彼女自身もその中で「演技の幅を広げたい」「自分にしかできない表現をしたい」と感じ、男役から娘役への転向を選んだとみられます。
娘役に転向後も続いた「高身長ゆえの制約」
娘役に転向した後も、別の壁が待っていました。
宝塚の娘役は160cm前後が中心であり、167cmを超えると相手役との身長差が際立ちます。
ドレス姿では華やかさが際立つ一方、舞台上で“バランスが取りづらい”という舞台特有の制約も。
そのため、彼女が本領を発揮できる役柄は限られていたと考えられます。
ただし、彼女の演技力や存在感は変わらず評価され、ファンの間では「長身の娘役として新しい美を表現している」との声も多く聞かれました。
宝塚制度の中で生まれた“キャリアの限界”
宝塚は上下関係や年功序列が明確な組織です。
努力だけで突破できない構造が存在し、配役・抜擢・立ち位置などが早い段階で固定化されるケースもあります。
その中で、君島憂樹さんのように「型にはまらない個性」を持つ生徒は、葛藤を抱えやすい立場にあります。
つまり彼女の退団理由は“挫折”ではなく、“制度の外に出て可能性を広げる”ための前向きな選択。
この決断こそ、彼女が本当に「自分らしく生きる」ための第一歩だったのです。
退団後の活動|舞台・イベント・SNSで見せる新たな姿
2025年の主な活動スケジュール(時系列まとめ)
宝塚退団後、君島憂樹さんは芸能活動を本格化。
2024年には舞台やファッションイベントへの出演が増え、モデルとしても注目を集めています。
2025年春には舞台『ル・ゲィ・マリアージュ』に出演が予定されており、宝塚時代に培った表現力を活かしながら、ストレートプレイ(台詞中心の演劇)という新ジャンルに挑戦。
また、トークイベントや美容系ブランドとのコラボも展開しており、舞台だけにとどまらないマルチな活動が続いています。
舞台『ル・ゲィ・マリアージュ』出演と、舞台女優としての再出発
『ル・ゲィ・マリアージュ』はフランス発のコメディ作品で、結婚をめぐる人間模様をユーモラスに描いた話題作。
彼女はそこで、知的で芯のある女性役を演じる予定と報じられています。
宝塚時代の端正な演技スタイルに加え、自然体のセリフ回しや現代劇的な表現を学び直す姿勢が評価され、演出家からも「真面目で吸収力が高い」と信頼を得ています。
退団からわずか2年で外部舞台に立つというスピード感も、彼女の実力と覚悟を示しています。
Instagramで見せる“素の表情”とブランドコラボ
引用:君島憂樹Instagramより
退団後、彼女がファンとつながる主な場となっているのがInstagram。
白いドレスやカジュアルコーデなど、等身大の姿を発信しており、「柔らかくて優しい雰囲気になった」「宝塚時代とは違う魅力がある」と評判です。
また、母・君島十和子さんが手がける美容ブランド「FTC」とのコラボ投稿や、ファッション誌とのタイアップ企画も見られます。
舞台上だけでなく、“美しさ”を通じて自分らしさを表現するスタイルへと進化しているのです。
イベントで語った“再スタート宣言”
2025年2月にはバレンタインシーズンのトークイベントに出演。
「今は、自分の言葉で表現することがとても楽しい」と語り、宝塚時代には見られなかった自然体の笑顔を見せました。
会場ではファンからの温かい声援が飛び交い、「また舞台で会いたい」というメッセージが多数寄せられています。
華やかな世界を離れた後も、彼女は“表現者としての生き方”を大切にしており、静かに、しかし確実に次のステージへ進み続けています。
母・君島十和子との関係と、親子で築く美の世界観
テレビ共演で語った母娘の絆
引用:君島十和子Instagramより
宝塚退団後、君島憂樹さんは母・君島十和子さんと共に『徹子の部屋』や雑誌インタビューに出演。
そこでは、母が娘の挑戦をどれほど誇りに思っているかが語られました。
十和子さんは「彼女が宝塚で学んだ努力の姿勢は、どんな場所でも通用すると思う」と語り、娘の門出を温かく見守る姿勢を見せています。
華やかな世界に身を置く二人ですが、親子の関係は非常に自然体。
お互いを“女同士”として尊重し合う距離感が、多くのファンから共感を集めています。
ファッションと美容で受け継がれる“十和子流美学”
君島憂樹さんのSNSには、上品でシンプルなファッションやナチュラルメイクが多く投稿されています。
そこには、母・君島十和子さんが長年提唱してきた「清潔感と知性のある美しさ」という哲学が受け継がれています。
ただし、単なる“二世タレント”にとどまらず、自分の世界観を発信しているのが特徴。
宝塚で培った品格をベースに、今の時代に合った柔らかい美しさを表現しており、若い女性ファンの間では「十和子さんより親しみやすい」との声も上がっています。
母の存在が導いた“自分らしく生きる”という選択
華やかな家庭に生まれながらも、君島憂樹さんは母の名前ではなく、自らの力で舞台に立ち続けました。
退団という大きな決断も、母の価値観に影響を受けつつ、自分自身の信念で下したもの。
「与えられた環境よりも、自分がどう生きたいかを選ぶ」——その姿勢こそ、母から娘へ受け継がれた“本当の美しさ”といえるでしょう。
まとめ|君島憂樹が宝塚を退団した本当の理由
1. 自分らしく生きるためのキャリア選択
宝塚の枠にとどまらず、より広い世界で自分を試したいという前向きな挑戦。
彼女にとって退団は“終わり”ではなく、“新しい始まり”でした。
2. 身長や役柄など、構造的なハードルの現実
身長や配役など、宝塚特有の制度的制約があったことも事実。
しかし、その制約を理由に諦めるのではなく、「自分の可能性を広げる」選択をした点に、彼女の強さがあります。
3. 家族の支えと新たな挑戦への第一歩
母・君島十和子さんをはじめ、家族やファンに支えられながら、表現者として再スタートを切った君島憂樹さん。
舞台・イベント・SNSなど新しい世界で、彼女は今も“自分らしい美しさ”を発信し続けています。
宝塚で培った品格と努力の精神を胸に、次のステージへと歩み始めた君島憂樹さん。
その生き方は、夢を追うすべての人にとって“勇気をくれる物語”といえるでしょう。

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